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ガレージのある家 vol06 |
長谷川邸 |
海を見ながら過ごすウィークエンド
バリアフリーの新築が1000万円台! |
photo/M.Yshimi
text/J.Ishihara |
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ガレージングハウスを持つことは夢物語だった。
オーナー長谷川さんにとって建築家との出会いが夢を現実のものにしてくれた。
趣味を満喫しながらの通勤圏内にビルトインガレージが完成した。
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雑誌に出ているようなかっこいいガレージを建てたい、住みたいと思っている人は多い。
今回、取材にうかがった長谷川さんもそう考えていた読者の一人であったが、ついに夢が現実になる時がやってきたのである。
きっかけは実家の引っ越し。長谷川さんはこれを機に高齢になったお父さんと同居するためにバリアフリーの新居を建てるつもりであった。
そしてガレージには愛車のランチア・デルタが入るようにしたい!と考えていた。
そこで本誌でも何度か紹介したことのある建築家「スタッフ」の大内さんにコンタクト。
予算内でのガレージハウスの夢を相談し、打ち合わせを重ね、ついに現実のものとなった。
ここで登場する大内氏は根っからのクルマ好きで、自らもイギリス生まれの’64年式のウーズレイ・ホーネットを足として使い、スーパーセブンを乗りこなすというクルマ好きな建築家なのである。
しかも、いつも大内氏とコンビで設計を担当する浅葉さんも、’77年式ニッサン・フェアレディ乗りであり、且つオールドミニ愛好家という建築業界では最強のクルマ好きなカーフリークコンビなのである。
クルマ好きな長谷川さんにとっては、家の相談からクルマの相談もでき、時には打ち合わせがクルマ談義で終わってしまうこともあったという羨ましい限りのめぐり合わせでこのプロジェクトがスタートした。
それは、長谷川さんの要望に応えられるような土地を大内さんが紹介することから始まり、どのようにコストを抑えてプランニングを施工するかが大きな課題となっていた。
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スキップフロアにすることでうまく部屋を配した長谷川邸。イメージカラーのブルーを天井などの壁紙に採用をしている。
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神奈川県三浦郡葉山町は海あり、山ありの最良の環境である。電車に乗ってしまえば都内まで60分と通勤圏内でもある。
そんなグットロケーションに長谷川さんは土地を購入し、マイホームを建てようと決めた。
しかしその土地は、高さの成約がある区域のため、建設は2階建ての一戸建てと限定されていた。そこで大内さんと浅葉さんはガレージを半地下扱いとしスキップフロアを使うことで部屋数を確保することを提案。その内容はガレージの上に地上2階建てのペントハウスを持ったビルトインガレージ付き住宅。クルマの出し入れを考えて、正面の道路に対してガレージを斜めに設計するなど工夫をこらすことで土地を有効利用するものであった。
木造で建てられた外壁は防火サイディング仕上げで、正面にはガルバニウムを配している。遮熱復層ガラス入りの樹脂・アルミ複合サッシはオーナーが勤務するアルミ建材メーカーの自社製品だそうだ。コストも抑えられ、尚かつ安心して使用でき、一石二鳥だ。
スキップフロアでデザインされた室内は、冬でも床暖房を使わなくても暖かく過ごせるように床材にパイン材を使用している。広葉樹のパイン材は人間の体温を伝えることが可能で、床を体温で暖めることができる。
天井には、ウッドを使ったかのように見せているが実はリアルウッドではなく壁紙だそうだ。
また、住宅のポイントとなる場所には湘南の海と愛車ランチアの紋章をイメージしたブルーを使うことで統一感がありシャープに見せているのだ。
ガレージはコンクリートの打ちっぱなしである。ガレージはタイヤやオイルの交換など頻繁に行うオーナーにとっては打ちっぱなしの方が使い勝手を考慮し、床はあえてモルタル仕上げとした。ただし、オーナーがこだわったガレージ内の一部には大理石を貼るなど書斎兼ホームシアタールームには豪華な資材をも使用している。
ご自慢の5.1チャンネルのホームシアターは、窓がないために音が外に漏れる心配もない。
また、レムコ製のガレージのドアはスティールレイズドアを採用した。その理由は、ポリエステルの断熱材を使っているので遮熱製や静粛性に優れているから。オーナー自らガレージのイベントに足を運び、他社のドアと見比べて判断したというからそのこだわりは凄い。
また高価な排気ダクトシステムに替わり、大内氏が考案した建築用の空調を利用した排気ダクトシステムを設置。耐火認定用のパイプを使うことでコストを抑えられることの成功したうえに、きちんと排気ガスを漏らすことなくガレージ外に出すことが可能となった。もしかすると大量生産したら売れそうな代物である。
ここに紹介した長谷川邸、本体建築費は1950万円。この金額なら支払うことが可能な金額である。
立地はやや山間部に位置しているのでクルマがないと少々不便な場所だがその分、屋上からの眺めが素晴らしい。海の向こうには江ノ島が見え、空気が澄んでいると富士山を眺めることも可能だそうだ。
スキューバダイビングやクルマなどを楽しむオーナー長谷川氏にとっては仕事のONとOFFの切り替えができるロケーションに建つマイホームは最高の一言。
本誌がきっかけでめぐり合った「スタッフ」大内さんの作品に住む長谷川さん。ウィークエンドを満喫するファミリーの笑い声が聞こえてきそうな新居であった。
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スキップフロアの2階建て住宅
木材をうまく使いコストダウン |
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@パイン材でガレージ横に制作された棚は、15ミリ間隔で棚板が変えられるようになっている。
A入り口横に水場を設置したため、戦車はガレージ内で容易にできるが、お湯を出すことは今後の課題となってしまった。
Bスタッフ流の排気システムはメーカーから販売になっている空調用ファンを使ってのワンオフ作製。そのコストはおよそ5万円。
Cシアタールームに飾られた、今まで読んできた雑誌のかずかず。まるで図ったかのような棚にはミニカーもある。 |
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愛車のランチア・デルタは’89年のRALLY SANREMOで活躍した赤マルティニ仕様。このクルマで趣味のスノーボードに行くほか、4ドアのファミリーカーとして活躍している。
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写真左:
オーナーが選んだというレムコ製のオーバースライドドア。防音になっているところがこのドアにした最大の理由。
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写真右:
ガレージ内の梁をうまく使って設置されたスポットライト。背が低いガレージにはここも工夫が施された。
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Dオーナーの勤務先の自社製品を使った玄関。
ブルーを基調とすることでまとめられている。 |
E引っ越しをしたばかりなので、家具などがないオーナーの部屋。
パイン材が足に優しく熱を伝えてくれる。 |
F屋上から眺めることができる海や江ノ島。
天気がいいときは遠く富士山を見ることができる。 |
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エクステリアも全てオーナーの勤務先自社製品を採用。
父親の将来を考えて設計されたバリアフリーになっているスロープ状のエントランス。
手すりもランチャブルーを入れるなど、統一性のあるカラーリングをすべて踏襲している。
自宅内にも手すりを設置し、トイレなども個別にしている。 |
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1日のうちで疲れを癒すお風呂はヒノキ材を使うという贅沢なモノに。
ブラックのタイルがいいアクセントになっている。 |
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PLANNING DATA |
CHECK POINT |
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所在地: |
神奈川県 |
自慢のポイント:
決して広くはないんですが、ガレージ、書斎、ホームシアタースペースが確保されガレージと一体になっているところ。
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築年数: |
1年 |
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施主: |
長谷川さん |
ちょっと失敗:
ガレージに水場を設置したが、シンクを使ってお湯が出るようになればよかったと後悔しているが、全体的には満足の一言。
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構造: |
木造2階建て |
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敷地面積: |
121.u |
今後の夢:
シアター設備に投資をしてどんどんグレードアップをしていきたい。
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延床面積: |
120.u |
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クルマ: |
ランチャ・デルタ
ホンダ・シティカブリオレ |
読者へのアドバイス:
秘密基地をいっしょに共感をしながら造り上げてくれる建築家とめぐり合うと、今までになかった想像以上のものがうまれるので面白いですね。
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外装仕上げ: |
防火サイディング |
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内装仕上げ: |
鉄筋コンクリート |
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床面仕上げ: |
コンクリート仕上げ |
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家族構成: |
ご主人、お父様、妹 |
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「クルマ好きなオーナーのために頑張って知恵を絞っています」
今回、限られた予算で長谷川さんから依頼を受けたときはいろいろと考えました。
どんなに予算があっても、なかったとしてもやる作業は同じですから、どこでコストを抑えることができるかを考えました。
その結果、なるべく同じ材料を使うことや、仕入れでコストを抑えることでその難関をクリア。
しかもオーナーの希望どおり、ガレージにはホームシアター設備や、大理石などを使っていますが大工さんがパイン材を使って家具を作ったり、私が提案した排気システムを入れるなどして工夫をすることでかなりのコストダウンになっているのではないでしょうか。
なぜなら「スタッフ」ならではの仕入れルートがあるからです。同じ材料を大量に仕入れることで、輸送費を下げたりしています。また今回は施主の長谷川さんの勤め先の商品を安く使うことができたのも1000万円台で抑えることができた要因でもあります。
まあ、私の場合は多少無理があったとしても、クルマ好きのためならなんとかしようと自分が頑張ってしまうために、あとであまり利益が残らなかったというケースもよくありますけど(笑)。
またグループの会社で、すべて設計から施工までやっているので、余計なマージンが発生していないのも大きいでしょう。
もしも安くて、いい物件を建てるのであれば、いい工務店を選ぶことが重要でしょう。また何回も打ち合わせをするので、できれば気が合いなんでも相談できるような方のほうがあとからもめたりしないでいいでしょう!
いつも私の場合は、建てるまではお客様ですが、建てたらお友達というスタンスで仕事をしています。
そんな私の会社でよろしければ、仕事を引き受けますがこんな私たちの仕方を嫌うかたも当然いるでしょう。
われわれはいつも浅葉くんと一緒にプランニングにお邪魔します。漫才をやりながらのプランニングですけどね・・・。
最近では私は相談役としていろいろなプランニングを受けて、じっさいに図面を引いたり、アドバイスをしているのは「ベストトータル」の浅葉君だったりしています。彼は私とずっと一緒に仕事をしているので、いわんともどこでコストを落として、工夫をすれば予算内で上がるかを分かっていますから安心です。
いわゆるマージンなども発生していない関係なので問題はありません。今回の長谷川邸も浅葉くんのスキップフロアというアイデアが光っているでしょう。
彼もクルマ好きだから、クルマ好きのオーナーのために頑張ってプランニングをして気に入ってもらえる作品を出せるように努力をしているようです。われわれはつねにコンビを組んで、おじゃましています。漫才のようなやり取りを交えながらのプランニングは他社にないうちの個性だと思っています。
これはコストを落とすこととはまったく関係ありませんがね。
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建築家DATA:
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株式会社スタッフ
神奈川県横須賀市岩戸3−38−4 第一ベストビル2F
http://www.staff-yokosuka.com Phone/046-823-0106
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